Top
NewsBiographyDiscographyPrimeTuneDiarySpecialStore

 

 

SPECIAL

このたび、オリジナル・ラヴ OFFICIAL WEB SITE に新しく“SPECIAL”
というコンテンツを設けました。今後、インタビューや対談、その他、音
楽にまつわる企画をこのページで展開していきたいと思っております!!
記念すべき 第一回は 田島貴男×木暮晋也 「俺たちニューウェーバー」
対談です。何度かにわけてお伝えいたします。



田島貴男 × 木暮晋也 「俺たちニューウェーバー」(2009年11月)


ニューウェーブとは1970年代の終わりから80年代にかけて世界中で起きた
一大ムーブメントのことである。
パンクロックの地震によって起こった音楽の新たな波は世界中に伝播し、
それが津波となって80年代の音楽シーンを覆い尽くしたのである。

楽器がうまく弾けなきゃバンドは出来ないし曲もつくれないってな価値観を
シンセサイザー片手にいとも簡単にブチ壊す若者たち、既存の音階、既存の
ビートから逸脱し、ノイズや実験的な音をレコードに刻み込む者(ドラム缶
をたたいたり、工事に使うドリルを使用する者までもが登場)などなどなど
が次から次へと波に乗ってやって来るような時代に多大なる衝撃を受けた世
代の田島貴男と木暮晋也。
そんな二人が今、ニューウェーブを振り返る……いや、振り返らない(?)。




俺たちニューウェーバー!?


田島「今日は“俺たちニューウェーバー”ってテーマで木暮にも来てもらった
わけだけど」
木暮「俺たちニューウェーバー?」
田島「ウィル・フェレル主演の映画の“俺たちシリーズ”(『俺たちニュース
キャスター』など)みたいな感じでさ。ほら、俺たち“現役”ニューウェーブ
でしょ」
木暮「そんなの初めて聞いたけど(笑)。でも、まぁこのまま墓場までニュ
ーウェーバーでいくつもりだけどね」
● 現役ってのはダブルミーニングでいきましょう。ニューウェーブの“原液”
ってことで。
田島「そうそう、俺たちが原液だよ。薄めてねえぞ!って」
木暮「はははは!」
● お二人ともニューウェーブ直撃世代ですよね。リアルタイムで「これがニ
ューウェーブだ!」と意識しながら聴いてました?
木暮「もう超意識してましたよ」
田島「俺も超意識してた!!」
木暮「ニューウェーブって言葉が最先端だったしね。ニューウェーブ以外は
音楽じゃねえって思ってた」
田島「思った! 思った! 耳に入れたくないって感じだったね。それ以外は
全部商業ロックみたいに思ってて」
● 当時のメインストリームはといいますと……
田島「EAGLES、あとJOURNEYとか。というより聖子ちゃんとかかな?」
木暮「ああ、歌謡曲全盛だったね。八神純子の『パープルタウン』とか」
● で、お二人は具体的にはどういうアーティストを聴いてたんですか?
田島「木暮と出会ったころに『音楽なに聴いてる?』って聞いたらWHAM
! って言っててさ、うわっ、だせぇ〜って思ったんだよね(笑)」
木暮「はははは。田島はかなりニューウェーブど真ん中だったけど、俺は
もうちょっと幅があったんだよ」
田島「その頃、WHAM!は理解できなくて。ジョージ・マイケルがあの半
ズボン履いてたりするのとか意味わかんなかったもん」
木暮「でもね、そういうゲイカルチャーの魅力がわかんない少年の俺でさ
えも WHAM!の1st『FANTASTIC』には魅了されてね。あれはホントに
よく出来てるアルバムだよ」
田島「うん。今、聴くとよく出来てると思う」
木暮「それまではもっとダークなニューウェーブばっかり聴いてたんだけ
ど、WHAM!は好きだったなぁ」
●田島さんはどんなのを聴いてたんですか?
田島「RIP RIG PANICとかだね。中2か中3くらいの時に『URGH! MUSIC
WAR』を聴いて以来、そういうのばっかり聴いてた。ただマイケル・シェ
ンカーとAC/DCは例外として聴いてたよ」
●それはニューウェーヴ以上に意外だと思われますよ(笑)。
木暮「そういう時代だったからね(笑)」
田島「あとは徳間(ジャパン)から出てる Rough Trade ものばっかり聴
いてた。高校一年くらいの頃に郡山にヤンレイっていうレコード屋が出来
てね。そこのお店の人がいろいろ教えてくれたんだよ。Rough Tradeのエ
サ箱がガーッってあってさ、それを漁りながらあれもほしい! これもほ
しい!って」
木暮「高くて買えなかったねー」 
田島「だからジャケを見て音を想像してね。YOUNG MARBLE GIANTS と
かさ『この子供の絵はなんだ?』みたいなね」
木暮「やっぱり情報源がほとんどなくて『FOOL’S MATE』と、あとはま
ぁホントにたまーーにTVでそういう映像が映るくらい」
田島「でも、『FOOL'S MATE』が手に入るようになったのもずいぶん後に
なってからだよね。でっかい書店に行かないとなかったよ」
木暮「あとファンジンとか、『ZIG ZAG EAST』ね」
田島「『ZIG ZAG EAST』なんか初めて見た時興奮したよね!」
木暮「興奮した! 表紙がスージー・スーとかでね」
田島「カッコいい!!ってね。『ROCK MAGAZINE』ってのもあってさ、
東京に行ったときに買ったりして。くらーい雑誌でね。あと郡山にブルース
喫茶とジャズ喫茶があってそこにもあったよね」
●では、主な情報発信源もそれらの喫茶店とヤンレイだったのですね。
田島「そう。THE CURE の『Pornography』をレコード屋でかけてくれてさ、
新譜として聴いたんだよね。一曲目のイントロのダダダダ ダッ……ってド
ラムでもうやられちゃって!」
木暮「『血に塗られた100年』ね! あのリズムパターンでもうノックアウト
されたよね」
田島「そうそう!『One Hundred Years』。なんだ、これ! かっこいい!
タムに水はってるよ!って大騒ぎして。ジャケもメンバーのシルエットしか
写ってなくて、ロバート・スミスが髪の毛がもうすんごいことになってるん
だよ。こいつどんな奴なんだろう?って(笑)」
木暮「ロバート・スミスはもうあの頃のニューウェーブ・スターだったから
ね」
田島「木暮はCUREに関してはすごかったからね」
木暮「もうね、自称キュアーチルドレン!」
田島「わははは!」
木暮「他に誰もそんなこと言ってないけどね。初来日も行ったし。学校早退
して新幹線に乗って中野サンプラザまで」
●すごい! 周りでニューウェーブを聴いてる人はけっこういたんですか?
田島「5人くらいだったかな?」
●時代はニューウェーブってことは、すでにパンクは古いものになってたん
でしょうか。
田島「いや、っていうかパンクを聴いてる人って限られてたから、ほとんど
知らないってかんじだったね」
●なるほど。では、そんなニューウェーブのどこに魅かれたのかを教えてく
ださい。
木暮「感覚として、毎月のようにカッコよくて凄い人たちが次から次へと新
しく出てきてた時代なんだよね。今月はこれか! 今月はあれかよ! みたい
な」
田島「郡山に住んでるから動いてる映像なんかみれないし、余計に熱くなっ
たよね」
木暮「妄想がマックスに広がったもんね。東京の人より熱い気持ちをもって
たと思うよ」
田島「みんなカッコよかったもん。P.i.L も初めて『Metal Box』を聴いた時
はなんだこれ!って思ったし。やっぱね、もう圧倒的なカッコよさだよね。
新しすぎ! みたいな」
木暮「新しいし、わけわかんないし、それを何としてでも情報を仕入れたい
っていう情熱があった」
●今、ロンドンは凄いことになってるんだみたいな妄想もあったでしょ?
木暮「も〜う頭の中はすごいことになってたね。ロンドンに対する憧れで」
●『ロンドンに行きたい』って本もありましたね。
木暮「いまだにもってるよ。いまだに憧れがあるし」
●その前のロックとはどこが違いましたか?
田島「その前は芸としてのロックっていうかさ、ギターがうまくなきゃいけ
ないみたいなね。みんながLED ZEPPELINとかDEEP PURPLE みたいな方向
にいて、ジャズと融合されてフュージョンみたいになっていって……って感
じだったんだけど、なんかつまんないとこがあってね。そうじゃなくてもう
なにやってもいいんだ! むしろ正反対なことやるのがクール!みたいな、そ
れがニューウェーブ」
木暮「とにかく人と違うことをやるのが一番クールみたいな時代だもんね」


続き



Page Top